サービスの質をランク付け!? おもてなし規格認証を調査!

まずは街で聞いてみました!
「このマーク知っていますか?」

「知らないです」
「知らないです」

「初めて見ました」

街での認知度はほぼゼロのこのマーク。
実は・・・。

2016年に政府から発表された、日本の誇るべき「おもてなし」を1つ星から3つ星までランクを付けた「おもてなし規格認証」というもの。

しかし、人によって感じ方が違う「サービスの質」をどうやってランク付けしているのでしょうか?

「認証機関っていうのが6つほどありまして」


「実際にその会社のマネジメント体制とかサービスの現場の様子とか、覆面調査も入りますから」

Q.ミシュランみたいですね?
「そんな感じです」

審査項目は、お客さんへの対応などを大きく7つの項目に分けて審査し、クリアすれば見事認定!
現在は、飲食店や温泉など、サービス業を中心に1300店以上が認定されています。

今日は、そんな覆面調査も入る!
サービスのランク付け、「おもてなし規格認証」をココ調します!

まずは、おもてなしの最高峰!3つ星の「紫認証」。

それを去年取得したのが、神奈川県鶴巻温泉にある老舗の旅館「元湯陣屋」。

早速発見!
おもてなし3つ星の紫認証です。


1万坪の広大な敷地に明治天皇が宿泊した貴賓室もあるこちらの「期待を大きく超える」おもてなしとは・・・?

「スタッフに単純作業をさせずにお客様との会話ですとか


頑張れる環境を整えるために、私たちは実はITを使っているんですけれども」

おもてなしのために始めたというIT戦略。
そのヒミツは厨房にあるそうなんですが・・・。

「え!?ちょっと待って、コレなんですか?」

「すごい大きな画面が厨房にあるんですけれども」

「お客様のお食事の時間がスタートしてから何分経過しているとか

「作り忘れのないかどうかのチェックですとか」

スタッフ全員でお客様の情報が共有できるように作られた巨大モニター!


お客さんのアレルギー情報。食事がどこまで進んでいるか、

またスタッフのシフトなども、ひと目で分かるようになっています。

そのため、スタッフ全員にスマホやタブレットを支給し、館内で起こっている事を全員が把握できるシステムを構築。

このスマホには・・・。

女将「めざましテレビ取材中です」

音声認識ソフトが入っていて、話した言葉がそのまま文字化される仕組みなんです!
実際に使っているスタッフは・・・?


「オーダーがこれで通るので素早く料理提供ができるとか、アレルギー情報ですね」

「確認をして対応ができるのは、すごくやりやすいですね」


「やはりお客様の情報が瞬時にくるのでサービスの向上にもなります」
さらに!すごいシステムがもうひとつ・・・!

「これが車番認識ですね」


「お車のナンバーを読み取ってお客様の情報と照合して、お名前をお呼びするためのシステムです」

来館したお客様の車のナンバーを駐車場で確認。
受付にきたらすでに名前が分かっているという仕組み。


「2回目、3回目にご来館頂くお客様にお名前でお呼びしたいので」

そんなITの活用で見事おもてなしの最高峰3つ星を取得!


「第三者の方に評価いただけるというのは、スタッフにとってもお店にとっても良い刺激をいただいているので」


「喜んでお帰りいただきたい、良い思い出にしていただきたいというのが、より一層強くなったと思います」

続いては、1つ星「金認証」のおもてなしをチェック!

向かったのは、福岡県北九州市。
北九州と言えば・・・去年のラグビーワールドカップでキャンプを行っていた、ウェールズ代表への手厚いおもてなしが話題を呼びました。
そんな北九州で、1つ星を取得したのが・・・。

「えっ!タクシーですか?」

ドライバー「お待たせしました。どうぞ」
「わざわざ降りてドア開けてくださるんですね」

去年6月、タクシー業界で初めてとなる1つ星「金認証」を取得した「勝山タクシー」。


「うちの会社のプレミアムタクシー7台分の金認証をもらっております」

普通のタクシーとは違うおもてなしに特化したタクシー、その名も「プレミアムタクシー」7台で1つ星を取得。

「これから高齢化社会になっていくじゃないですか」


「我々タクシーが良くなることによって、住みやすい街ができてくると思っています」

そこで、おもてなし力をあげるため、行っているのが、社長自らが実際に乗車して行う「おもてなしテスト」!

「こんなにたくさんチェック項目あるんですか?」
チェック項目は、車内の清掃から身なり・接客・マナーなど全部で60項目も!
中には・・・

「料金受け渡しの際に、メーターを右手で指す」という細かいところまで!

そんな厳しいおもてなしテストをクリアした人のみが、「プレミアムドライバー」として、乗務することができるんです。


「(車を)見てもらってお分かりだと思うんですけど、若干の段差がありますよね。あの間に埋める台とか、私、積んでいるんですよ」
この方は、乗車する際の段差を埋める台を常備させ、乗りやすいように工夫しているんだとか。


「(おもてなしは)してなんぼのもんですから。おもてなしはキリがなく限界がないんじゃないですかね」

今では予約を取るのが難しいほど人気になっているという、プレミアムタクシー。


「(普通のタクシーと)同じ値段だし、ドライバーさんとの距離感がすごく心地良いと言うか」


「気を使ってくれているのかなと思いながらも、窮屈さもない。そこら辺がおもてなしなのかなと僕は思っています」

続いて、2つ星の「紺認証」を取得したのは・・・。

ありました。レジの前に2つ星紺認証。

こちらはおととし4月、168店全店舗で2つ星の「紺認証」を取得した、紳士服大手のコナカ。


「もちろん商品の品質、それに加えてサービスの品質。それがそろった上での(コナカの)おもてなし」


高品質、高機能のスーツをリーズナブルに販売し、質の高いサービスを提供する。
そのために行っているのが・・・


「フレッシャーズのお客さまが多くなりますので、ご入学のお客様のロールプレイングの研修を始めます」

実際の接客を想定した研修を行い、お客様に的確なアドバイスができるように訓練。
時には・・・。


「入学式用なんですけれども、スーツって着ないといけないんですか?」

「う〜ん、そうですね。あの・・・」

少し回答に困るような質問を投げかけることも。


「式典の場を壊さないように。またご一緒にスーツをお使いいただくから」


「他の皆さまと一緒に、会場の雰囲気を盛り上げることも可能かと思いますので」


「スーツは、ぜひ相手のことを思ってお召しいただけるといいかと思います」

なるほど〜!見事な切り返し!
店長さんも満足そうな表情です。
実際に接客を受けたお客さんは・・・?


「初めてスーツとか選ぶのですごく不安だったんですけど、みんな笑顔で接客してくださっているので」

「こちら側もすごく安心感がある」


「(紺認証を取得して)今まで以上に、より一層良い接客を心掛けていかないといけないなと感じました」
ちなみに、調査には「従業員の働きやすさ」という項目もあり、週休二日制を取り入れた旅館もあるそうです。